第1回

     DVD『 木を植えた男 』

           ( フレデリック・バック作品集収録 / 2011

キーワード
・人間と自然
・信念と行動
・社会と興奮

風見正三

<作品紹介>

 いろいろな人々の生活や人生を背景としながら、

戦争で荒廃した大地に一人で黙々と木を植え続けていった

老人の生涯を描いたアニメーション作品です。

 不毛の大地に生命の輝きを取り戻すことを夢見た老人の姿は、

無関心だった周囲の人にも共感を呼び起こしていきます。

そして、人間が自然の中で、安らぎを取り戻していく大きな動きとなっていきます。

 

 ジャン・ジオノの小説を、イラストレーターであるフレデリック・バックが、

アニメーションにより映像化したもので、1987年度アカデミー賞短編映画賞を受賞。

日本では、あすなろ書房から絵本も発刊されました(1989年)。

この作品は、世界中に植樹運動を広めるきっかけともなっていきました。

 

 バックは、5年半の時間をかけて2万枚に及ぶ原画を、ほぼ一人で描き上げました。

その作品は、モノクロを基調としつつも、細やかで繊細さが際立つ色調をもち、

一コマ一コマを“絵画”として味わうことも可能な完成度の高さです。

 

 

 

<作品を知ったきっかけ>

 建築と自然との関わりについて考えていた時期に、

アニメーション映画『風の谷のナウシカ』(1984年3月11日公開)を観て、

宮崎監督に興味を持ちました。

その宮崎氏の薦めるいくつかのアニメーション映画のうちの一つが『木を植えた男』でした。

 実際に観ることになるのは、ロンドン留学からの帰国後で、

私が地球と人間との関わりへの考察を深め始めた、まさに転換期にあたります。

本来の自分自身のミッション、生き方にも大きな影響を与えることとなり、

私の原点を象徴するといってよいものの一つとなりました。

 

 

 

 

『木を植えた男』の世界につながる、もう一つのオススメ物語

 ⇨ 虔十公園林(けんじゅうこうえんりん)』宮沢賢治

 

 

 

 

【作品情報】

『木を植えた男/フレデリック・バック作品集』

製作年:1987年

製作国:カナダ

原題:L’HOMME QUI PLANTAIT DES ARBRES/THE MAN WHO PLANTE

販売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社

監督:フレデリック・バック

時間:30分

 

<収録作品>

1.アブラカダブラ(1970年/約9分)

2.神様イノンと火の物語(1972年/約10分)

3.鳥の誕生(1972年/約10分)

4.イリュージョン?(1975年/約12分)

5.タラタタ(1977年/約8分)

6.トゥ・リアン(1978年/約11分)

7.クラック!(1981年/約15分)

8.木を植えた男(1987年/約30分)

9.大いなる河の流れ(1993年/約24分)

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